横浜読書会 第1回読書会 開催レポート:本を通して語り合う

2025年11月9日(日)
横浜市内のカフェにて、女性限定読書会「konkon」の
記念すべき第1回を開催しました。

第一回目の詳しい開催概要はこちら


横浜読書会「konkon」記念すべき第1回を開催しました!

2025年11月9日(日)、
桜木町駅すぐの「STORY STORY YOKOHAMA」のカフェにて、
女性限定読書会「konkon」の記念すべき第1回を開催しました。

「ともに本を読み、やさしく語り合う時間を。」

そんなコンセプトのもと、
初対面の方同士でも和気あいあいと、
穏やかに本の話を楽しむことができました。

まずは、当日の概要と
皆さまから集まった素敵な本たちをご紹介します!

読書会当日の流れ

それぞれが注文したドリンクをお供に、
リラックスした雰囲気で進行しました。

  • 自己紹介(ニックネームと参加のきっかけをシェア)
  • 本の紹介(お気に入りの本を1〜3冊程度ご紹介)
  • 感想・質問のシェア
  • 記念撮影(お顔出しなし、本を中心に)
  • アンケート記入・解散

読書会で紹介された本の一覧

横浜読書会konkon第一回目で参加者の皆さんが持ち寄った本の一覧


小説・エッセイ・ノンフィクションなどジャンルはさまざまで、
それぞれの「好き」が詰まった本が並びました。

紹介された本のタイトルと著者名

多彩な本との出会いがあり、
「読んでみたい本が増えた」という声も多く寄せられました。


読書会は「人生」を語り合える場所『読書会という幸福』

『読書会という幸福』/向井和美

会の冒頭、私からは
「なぜ読書会を開くのか」というテーマに触れた
『読書会という幸福』をご紹介しました。

仕事仲間と飲みに行っても、
つい仕事の愚痴で終わってしまうことが多い現代。

しかし「本」という共通のフィルターを通すことで、
自分の中にある奥深い価値観を、
初対面同士でも不思議と安心して語り合うことができます。

konkonは、
「女性限定の本を通したやさしい対話」がテーマです。

お互いの価値観を否定せず、
内面を安心して言葉にできる空気感だからこそ、
初対面同士でも深く豊かな対話な時間が生まれます。

今回はまさに、
一人ひとりの人生観が交差する、
深く豊かな時間となりました。

本を通して感じたこと

皆さまから持ち寄られた本をきっかけに、
人との関わりや世界のとらえ方について
考え直すきっかけとなりました。

価値観の衝突、真の親密さとは『友達じゃないかもしれない』

「真の親密さ」『友達じゃないかもしれない』

『友達じゃないかもしれない』/ひらりさ・上坂あゆ美

フェミニズムへのスタンスも、ライフステージも全く異なる
二人の女性による往復書簡。

その中で
「私はあなたが少し怖いです」と、
本音の剛速球を投げ合うエピソードが紹介されました。

私たちは日常生活で、価値観の違いを感じた時、
波風を立てないよう安易な調和に逃げてしまいがちです。

しかし、参加者の方から
「お互いが相手に向けている欲望や違和感を理解し、認め合うことこそが、
本当の親しさなのではないか」
という視点が提示されました。

正論だけでは片付けられない
「他者との関わり方」について、
全員で深く考えさせられる時間でした。

「伝え」深まるアート鑑賞体験『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』

『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』/川内有緒

全盲の方と共にアートを「言語化」して鑑賞する実践が語られたこの本。

紹介してくださった方の
「一人で見ていても、隣に誰かがいるかのように
説明を考えながら鑑賞するようになった」
という体験談は、まさに読書会の意義そのものでした。

他者に伝えるために言葉を選ぶことで、
自分自身の受け取り方も劇的に深まっていく。

そんな「言語化」の持つ力を全員で再確認し、
大きな共感が集まりました。

繊細な文体とマイノリティへの眼差し『猫を抱いて象と泳ぐ』

『猫を抱いて象と泳ぐ』/小川洋子

小川洋子さん特有の、
まるで映画を観ているかのような映像的で繊細な文体の魅力が共有されました。

体が大きくなることを恐れ「変わらないもの」を志向する主人公の生きづらさや、
社会のマイノリティへ向けられた温かな眼差し。

紹介を聞いているだけで、
その静謐な物語の世界に引き込まれるような、
静かな感動が広がりました。

大人に沁みる、児童書の優しさ『赤毛のアン』

『赤毛のアン』/L.M.モンゴメリ

こちらは私の紹介本の2冊。

子どもの頃はアンの目線で読んでいた物語も、
大人になってから再読すると
「親の目線」に変わるという不思議な体験。

不器用で寡黙なマシューが、
アンの夢だった「袖の膨らんだドレス」を買ってあげようと
お店に行ったものの、

緊張のあまり
「砂糖を1キロください」と間違えて言ってしまうエピソードは、
アンへの愛情と不器用さにあふれていて胸が締め付けられます。

「ちょっと疲れた時にページをパラパラとめくるだけで、
明日も仕事を頑張ろうと思える」。

児童書が少ない言葉で本質を突き、
社会で働く私たちに新たな深みと慰めをもたらしてくれる不思議を、
皆で分かち合いました。

職場のモヤモヤ「小さな善と悪」『おいしいごはんが食べられますように』

『おいしいごはんが食べられますように』/高瀬隼子

芥川賞受賞作の「仕事+食べもの+恋愛小説」。

体調不良で仕事を早退した翌日に、
手作りマフィンを焼いて職場に持ってくる先輩・芦川さん。

彼女の行動にモヤモヤする周囲の同僚たち。

「しんどくなったら休む、その代わりにマフィンを焼くというのは、
彼女なりの生存戦略なのではないか?」

という鋭い考察が飛び出しました。

誰の視点に共感するか、誰に一番イライラするか。

まさに現代社会で働く難しさや、
多様な価値観が浮き彫りになる、
非常に知的な盛り上がりを見せました。

「白の冷たさ」、装丁へのこだわり『すべての、白いものたちの』

『すべての、白いものたちの』/ハン・ガン

最後に紹介された
『すべての、白いものたちの』では、

生まれて2時間で亡くなった姉へと思いを馳せる、
詩的で静謐な物語が共有されました。

この本は、
単行本の「白の冷たさ」を感じる色彩設計や写真の配置が素晴らしく、

「紙の本を手でめくり、味わうことの豊かさ」が語られました。

また、文庫版にのみ収録された
「2年越しの本人の解説」を読み比べることで、
物語の謎がようやく解けたというエピソードも。

装丁や組版に込められた著者のこだわりに、
一同深く感銘を受けました。


参加者さまの感想

横浜で読書会を探していたので、
これは運命だ!と思い、思い切って参加しました。

自分の好きな本について言葉にして紹介し、
他の方のおすすめ本についての話を聞く、
心豊かな時間でした。ありがとうございました。

読書会の後、参加者さまから
こんな素敵なご感想をいただきました。

ただ本を紹介し合うだけでなく、
その奥にある人生観や、日常のモヤモヤ、
そして大切な価値観を、丁寧に受け取り合いながら深めていく。

知的好奇心と安心感が両立し、
熱量高く穏やかに語り合えたこの1時間は、
主催者である私にとっても忘れられない宝物となりました。

この小さな会を見つけ、
勇気を出してご参加くださった皆さまに、
心より感謝申し上げます。



次回開催について

第2回は 2025年12月14日(日) 開催予定です。

第2回読書会開催レポートはこちら

また新しい本と出会い、
新しい会話が生まれる時間を、
皆さまとご一緒できることを楽しみにしております。


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