横浜読書会第3回開催レポート

2026年2月8日(日)14:00〜16:00 横浜読書会第3回

雪の舞う寒い日となりましたが、横浜市内のレンタルスペースにて、女性限定読書会「konkon」の第3回を開催いたしました。

今回は皆さまからの「もっと話したかった!」というご要望にお応えし、初めての【2時間制】での開催となりました。

初対面でも「本が好き」という共通点ですぐに打ち解け、文学からビジネス、そして美容の話題まで。2時間でも足りないほど熱量あふれる対話となりました。

まずは当日の概要と、皆さまから集まった素敵な本たちをご紹介します!

それぞれが持参のマイドリンクを片手に、
ゆったりと進行しました。

・自己紹介(ニックネームと参加のきっかけをシェア)
・本の紹介(お気に入りの本を1〜3冊程度ご紹介)
・感想・質問のシェア
・記念撮影(お顔出しなし、本を中心に)
・アンケート記入・解散

横浜読書会konkon第3回読書会で紹介された本一覧

【小説・物語】

  • 怪談(KWAIDAN)/ラフカディオ・ハーン
  • QED 百人一首の呪/高田崇史
  • キッチン常夜灯/長月天音

【エッセイ・思考】

【実用・ライフスタイル】

会の冒頭の自己紹介では、「女性限定だから安心できた」「普段は読まないジャンルを知りたくて」といった、参加者の皆さまの様々な想いが共有されました。

外は雪が降る厳しい寒さでしたが、一歩部屋に入れば、同じ「本が好き」という想いを持つ温かい空間が広がっていました。

やさしい空気感の中で、自然と本の話が広がっていきました。

今回は20代〜60代という、幅広い年齢層の皆さまにお集まりいただきました。

働き方や美意識など、それぞれのライフステージにおける日常の価値観を共有し、本をきっかけに多様な視点に触れることができました。

平成の「批評」令和の「考察」、「萌え」「推し」の違い/考察する若者たち

考察する若者たち/三宅香帆

まずは『考察する若者たち』から、作品の楽しみ方の時代変化が話題になりました。
正解のない自分なりの解釈を楽しむ平成の「批評」文化から、伏線や作者の意図という「正解」をみんなで探す令和の「考察」文化へ。

考えることに「正解(報酬)」を求めるコスパ重視の心理や、属性を消費する「萌え」と特定の人に固着する「推し」の明確な違いなど、現代文化を読み解く鋭い分析に、全員が深く頷きました。

こちらの本は、前回の第2回読書会で教えていただいたことがきっかけで手に取り、今回は私から紹介させていただきました。

Suicaペンギン作者が描く恋未満の日常/片想いさん

・片想いさん/坂崎千春

Suicaのペンギンのイラストレーターである、坂崎千春さんのエッセイ『片想いさん』。

紹介の場面では、恋愛未満の片思いや、内気な自分を変えたいという「等身大の悩み」に多くの共感が集まりました。アルファベット順に進むおしゃれな構成や、可愛いレシピのイラストも魅力の一冊です。

恋愛や結婚に悩みつつも、自分の暮らしを慈しみ、丁寧に生きる。そんな姿に心を打たれたという声もありました。
また、本の中で紹介されていた「別の本」を実際に読んでみるなど、本好きならではの「連鎖の楽しさ」も共有される、温かい時間となりました。

悲しみを越えた澄んだ文章の魅力/ミラノ 霧の風景

・須賀敦子全集 第1巻/須賀敦子
・ミラノ 霧の風景/須賀敦子

著者の波乱万丈な人生についても語られました。

フランスへの留学と挫折、イタリアでの結婚、そして夫との死別。そうした経験を経て紡ぎ出される、美しく澄んだ文章の魅力が共有されました。
人生の不条理や悲しみを乗り越えた、俯瞰的な視点で書かれたエッセイ。

それは、「心身が辛くて文字が入ってこない時でも、お粥のようにお腹にスルスルと入ってくる」という、非常に印象的な言葉で紹介されました。多くの参加者がその世界観に強く惹きつけられていました。

人生の「覚悟」を磨き、心を軽くする/覚悟の磨き方

・覚悟の磨き方/池田貴将(訳)

仕事で悩んでいた時期にこの本に出会い、「心が軽くなった」という大切な体験談が語られました。
「落ち込んでいる時期も、長い人生から見れば一時的なもの」
「見返りを求めず相手のために尽くすことが、最大の信頼につながる」

紹介された言葉の数々は、どれも今の私たちの悩みに深く寄り添ってくれるものばかり。超訳によって現代に蘇った先人の知恵を、今の自分たちに引き寄せて再発見する、豊かな時間となりました。

合理的な仕組みから学ぶチームワーク/ドイツ人のすごい働き方

・ドイツ人のすごい働き方/西村栄基

「失敗を個人の責任にせず、環境や仕組みのせいにして改善する」という、ドイツ流の合理的な考え方が紹介されました。
個人の精神論に頼らない、仕組みづくりの重要性。それは、現代日本の職場環境においても、私たちがもっとも必要としている視点かもしれません。

紹介者の方の「人間関係やチームワークをより良くしたい」という切実で温かい想いに、参加者全員が深く頷きながら聞き入っていました。

「メイク以前」に立ち返る/今の自分に合うメイクの正解

・今の自分に合うメイクの正解/YUTA.
年齢を超えて、ひときわ盛り上がったのがこの一冊です。

メイク本でありながらモデルの写真を使わず、最低限の図解のみで構成されている点が最大の特徴です。
「モデルが綺麗だから似合うんでしょ」という先入観を持たずに、純粋なテクニックとして受け入れられる工夫に、会場からは感嘆の声が上がりました。

単なる技術論ではなく「メイク以前の土台」を整えるアプローチは、皆さんの美容への意欲を大きく刺激したようです。それぞれのメイクの悩みや、おすすめの美容方法なども次々にシェアされる、賑やかな時間となりました。
自分の「哲学」からスタイルを構築/おしゃれの視線―私のスタイルを探して

・おしゃれの視線―私のスタイルを探して/光野桃

単なるファッションの指南書ではなく、一人の女性が自分自身の「スタイル」をどのように見つけ、確立していくかを描いた一冊です。
紹介者の方からは、流行に振り回されるのではなく、自分のバックグラウンドや内面にある哲学を丁寧に見つめ直すことの大切さが語られました。

特に盛り上がったのは「自分を客観的に見る視線」について。今の自分を冷ややかに分析するのではなく、慈しみを持って、本当に似合うものを選択していく。そのプロセスは、まさに自分自身の「生き方」を整える作業そのものでした。

「年を重ねる中で、どんな風に自分を表現していけばいいのか?」という問い。20代から60代まで幅広い世代が集まった今回だからこそ、全員が真剣に、そしてワクワクしながら耳を傾けていました。

外見を整えることは、内面を磨くことと地続きである。そんな本質的な気づきを分かち合った、非常に濃密なひとときとなりました。

虚弱体質のリアルを淡々と描く/虚弱に生きる

・虚弱に生きる/絶対に終電を逃さない女

SNSで話題の『虚弱に生きる』の紹介では、虚弱体質や体力のなさを「かわいそう」と描くのではなく、事実として淡々と、現実主義的に自己管理する文体の魅力が共有されました。

著者の後日談として紹介された「印税で買った魚でアニサキスにあたった」という驚きのエピソードには、会場も騒然(笑)。

また、夏目漱石のような気取らない文章こそが、多くの読者に支持される理由ではないかと、作品の背景にまで踏み込んだ会話で盛り上がりました。

意志が弱い人こそ環境を変えるべき⁉/移動する人はうまくいく

・移動する人はうまくいく/長倉顕太

物理的な移動だけでなく、「環境を変えること」の重要性が語られました。

「意思が弱いからこそ、環境の力を借りて自分を変える」という言葉。それに背中を押され、実際に転職などの大きな決断をしたことで、長年悩んでいた頭痛や体調不良が劇的に改善したという、切実な体験談も共有されました。

その言葉を裏付けるような実体験に、会場には深く静かな共感が広がりました。
深い共感が広がりました。

異文化フィルターを通して読む日本の怪談/怪談(KWAIDAN)

・怪談(KWAIDAN)/ラフカディオ・ハーン

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の『怪談』では、西洋人が日本の怪談に触れたときの驚きを、そのまま活かした「独特の翻訳」が話題となりました。

例えば、源氏が「ゲンジ族」とカタカナ表記されていたり、Open the doorが「開門」と表現されていたりと、独特の言語感覚の面白さが語られました。

また、箪笥の裏に隠したラブレターが心残りとなり、幽霊となって現れる「葬られた秘密」のエピソードも紹介。
直接的な恐怖(スプラッター)ではなく、日本特有の「怨念」の湿度の高さについてなど、知的な考察が交わされる濃密な時間となりました。

大学の講義のような深いミステリー/QED 百人一首の呪

・QED 百人一首の呪/高田崇史

シャーロック・ホームズやアガサ・クリスティを読み尽くした参加者の方から、熱く推薦された一冊です。

百人一首の独自解釈と殺人事件のトリックが見事に絡み合い、「まるで大学の講義を聞いているかのような深い考察が味わえる」と紹介されました。

主人公・桑原崇(タタラ)と七菜のコンビの魅力も相まって、参加者全員の読書欲を強く刺激する、知的好奇心あふれる内容でした。

安心できる世界観に浸る/キッチン常夜灯

・キッチン常夜灯/長月天音
温かい食事系小説の話題では、「何も悪いことが起こらない、安心して読める世界観が好き」という声に、会場中で強い共感が集まりました。

タルトタタンや塩釜焼きなど、具体的な料理の描写から想像される美味しさ。それはまるで、自分だけが行きつけのご飯屋さんを訪れた時のような、心地よい安心感に満ちています。

「明日も頑張ろう」と心から思える。そんな日常を支えてくれるような癒やしの読書体験が、温かく共有されました。

第3回参加者様のイメージイラスト

終始、温かく微笑ましい空気に包まれた第3回読書会。 初めての2時間制でしたが、「話し足りなかった!」という嬉しいお言葉をいただくほど、大盛況のうちに幕を閉じました。

参加後のアンケートでは、多くの温かいご感想をいただきました。 主催者として、これ以上ないほど励まされております。

以下、皆さまからいただいた大切なご感想をそのままご紹介します。

読書会自体は何度か参加したことはあるのですが、 女性限定の読書会(しかも横浜で開催!)というのはまず なかったので、素敵だなと思い参加をしました。 自分が本の紹介をするのが得意ではないので10分もあって どうしよう …… と思ったのですが、皆さん優しい人ばかり で、私の話を真剣に聞いてくださり、時間が余っても自然 に全員でおしゃべりが続きとてもホッとしました。

終始、和やかで和気あいあいとした雰囲気の会でしたが、 初対面でこんなに打ち解けられるのは本好きという共通項 があるからなんだろうなと思いました。 メイクの話、仕事の話、生き方の話など、本の話をすると いうことは、その本を読んだ自分についての話をすること でもあるのだなと深く感じました。

私個人としては、ビジネス書をほとんど読まないので、 皆さんの紹介によって、自分ひとりではカバーし切れない ジャンルの本のことが分かり、ビジネス書への背中を押さ れたような気がしました。 また、私が気になっていたけれど読めていない本を読んで いた方の実際の生の感想を聞けたのも面白かったです。 2時間ではとても足りず、ぜひまた参加させていただきた いくらい楽しい会でした!

主催者が穏やかにテンポよく進行していました。 女性だけで安心して参加できます。 好きなジャンルが違えど“本が好き、という気持ちで参加した メンバーだったので、話が弾んで良い雰囲気でした。

普段自分が読まないジャンルの本を紹介されるのを聞くのは面 白かったです。本を紹介するのは緊張しましたが、他の方も話 してくださるので安心できました。

女性が安心して楽しく本についてお話しできる貴重な場です!

皆さまの知的好奇心が、心地よく交差する素晴らしい時間となりました。雪の降る寒い中、足を運んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。

さて、第4回 横浜読書会「konkon」の開催日が決定いたしました!

【第4回 開催概要】 ・日時:2026年3月22日(日)14:00〜16:00

また新しい本と出会い、思わず語り合いたくなるような時間を、皆さまとご一緒できることを楽しみにしております。

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