横浜の街に春の気配が漂い始めた日、
レンタルスペースにて女性限定読書会「konkon」の第4回を開催いたしました。

第4回開催概要

今回は参加者6名+主催1名。

20代〜50代まで、幅広い世代の方にお集まりいただきました。

読書会が初めての方も、半数ほどいらっしゃいました。

それでも共通の「本が好き」という気持ちが、
会場をすぐに温かく包み込みました。

終始リラックスした、和やかな時間となりました。

まずは、当日の概要と、
皆さまから集まった素敵な本たちをご紹介します!

読書会当日の流れ

お気に入りの持参ドリンクを片手に、
ゆったりとしたスケジュールで進行しました。

  • 自己紹介
  • 本の紹介 1周目
  • 本の紹介 2周目
  • 感想シェア
  • 記念撮影
  • アンケート記入、解散

読書会で紹介された本の一覧

横浜読書会konkon第4回読書会で紹介された本

『四月になれば彼女は』— 川上健一
『水中の哲学者たち』— 永井玲衣
『翻訳できない世界のことば』— エラ・フランシス・サンダース
『平安ガールフレンズ』— 酒井順子
『少女マンガのブサイク女子考』— トミヤマユキコ
『ではまた明日』— 西田英史
『神さまたちの遊ぶ庭』— 宮下奈都
『恍惚の人』— 有吉佐和子
『わたしの知る花』— 町田そのこ
『1冊の「ふせんノート」で人生は、はかどる』— 坂下仁
『もうレシピ本はいらない』— 稲垣えみ子
『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』— 佐々涼子

本を通して感じたこと

会の冒頭では、

「読書会は初めてだけど優しそうな雰囲気に惹かれた」
「女性限定だったので安心して参加できた」

といった嬉しいお言葉をいただきました。


konkonが目指すのは、
知識の量ではありません。

その人が本を読んで、どう感じたかを大切にする、
「本を通したやさしい交流の時間」です。


リラックスした環境で、
自分の「好き」を表現できる。

そんな心地よい時間となりました。

出版界を支える「紙」への感謝『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』

『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』/佐々 涼子

日本の出版用紙の4割を造る日本製紙の石巻工場が、3.11の津波で壊滅的な被害を受けながら、泥と瓦礫の中からわずか半年で奇跡的に再生させたルポルタージュ。

「出版界を守る」という彼らの使命感と、煙突から白い煙が上がったシーンで「本を守ってくれてありがとうと号泣した」という紹介に、会場全体が深く感動しました。

また、講談社はやや黄色、新潮社は赤みがあるなど、出版社ごとに異なる紙へのこだわりの話題にもなり、「次から本を買うとき、紙を意識して見てしまう!」と愛書家ならではの発見がありました。

日常に潜る哲学『水中の哲学者たち』

『水中の哲学者たち』/永井 玲衣

"日常に転がっている哲学"について考えられるエッセイ。

堅苦しいイメージの哲学が、実は自分のすぐそばにあるものだと感じられる一冊。

自分自身の感覚が肯定されるような読書体験を共有頂きました。

一言では訳せない感情の美しさ『翻訳できない世界のことば』

『翻訳できない世界のことば』/エラ・フランシス・サンダース

他の言語に訳すときに一言では言い表せない、世界中の言葉を集めた一冊。

参加者さんが一番好きだと挙げたのは、アラビア語の「ヤーブルニ」という言葉。

直訳:あなたが私を葬る=その人なしでは生きられないから、その人の目の前で死んでしまいたい)。

少し暗めで強烈にロマンチックな素敵な言葉ですね。

パラパラめくるだけでも楽しく、装丁も可愛いのでプレゼントに最適だと盛り上がりました。

平安時代の女性作家を「現代の女子」的に見る『平安ガールフレンズ』

『平安ガールフレンズ』/酒井 順子

「清少納言はノリの良いキャリアウーマン」「紫式部は内向的でネチッコイ」「藤原道綱母は夫の浮気に病むメンヘラ女子」「菅原孝標女は実家引きこもりの夢見がちニート」など、平安時代の女性作家5人を現代風に大胆に例えた一冊。

「自分は誰のタイプだろう?」「菅原孝標女に一番共感する!」「清少納言とは友達にはなれなさそう(笑)」など、身近に感じられる視点での切り取りにとても盛り上がりました。

ルッキズムへの新たな視点『少女マンガのブサイク女子考』

『少女マンガのブサイク女子考』/トミヤマユキコ

「なぜ少女漫画のヒロインにはブサイクがいないのか?」という問いから出発した漫画批評。

現実世界で「ブサイク」という言葉は人を傷つける蔑称ですが、フィクションのキャラクターであれば、生身の自分から距離を置いて「美醜」や「ルッキズム」について客観的に考える装置になるという深い視点が提示されました。

女性限定の読書会だからこそ、女性として生きる中での容姿への葛藤について全員が自分自身を軸に考えさせられる内容でした。

18歳の闘病日記が教えてくれること『ではまた明日』

『ではまた明日』/西田 英史

脳幹部にガンが見つかり、闘病しながら学び続けた18歳の少年が、毎日の日記の最後に「ではまた明日」と綴った記録。

発表目的ではない素直な文章には、葛藤や後悔だけでなく、彼の明るさや魅力的な人間性が溢れています。

「自分が自堕落になっている時に読むと、彼に恥ずかしくない一日を生きようと背筋が伸びる」という言葉と、最後にお母様が詠んだ短歌の存在に、会場も静かな感動に包まれました。

花をモチーフに紡がれる愛と再生の物語『わたしの知る花』

『わたしの知る花』/町田 そのこ

町田その子さんの大ファンだという参加者さまから紹介された一冊。

主人公の高校生アンジュの街に住み着いた謎の「絵描きのおじいさん」をめぐる物語です。

この本の魅力として語られたのが、その巧みな構成。

章ごとに語り手が変わり、おじいさんの人生に関わった女性たちが、それぞれ「花」をモチーフにした物語を紡いでいきます。

かつての男尊女卑や家父長制が色濃い時代の中で、自分の気持ちを素直に言えずに飲み込んできた女性たち。

対話の中では「なんで今伝えないの!」と歯がゆさを感じる場面についても盛り上がりましたが、それでも一人ひとりの根底にある愛情がとても愛おしく描かれているのが印象的でした。

「町田その子さんの作品は、苦しい場面があっても、最後には読者をホッと安心させてくれる場所へ着地させてくれる」。

中高生にもぜひ薦めたいという熱い想いとともに、一人の少女の成長と、忘れられた歴史が鮮やかに重なる瞬間の感動を分かち合いました。

北海道の自然と家族の絆を描く『神さまたちの遊ぶ庭』

『神さまたちの遊ぶ庭』/宮下 奈都

北海道のトムラウシという集落(小中学校が一緒の小さな学校)での1年間の山村留学を描いたエッセイ。

電車の中で思わず吹き出してしまうほど面白い子どもたちのエピソードや、夏の昼に30度になる気候、土や草木の匂いまで伝わってくるような自然描写の巧みさが語られました。

水の流れる音を「ルリルリ」と表現する、著者のオノマトペの美しさも必見。

老いと介護について考える『恍惚の人』

『恍惚の人』/有吉 佐和子

半世紀以上前の昭和47年に刊行された名作。

認知症になった義父を40代の嫁が介護していく生活を、高度経済成長期に真正面から切り込んだ衝撃作です。

「ある日突然始まる介護に対し、本を読んであらかじめ想像し、心と頭の準備をしておくのと、知らないで直面するのでは全く違う」。

人生の難しい局面を乗り越えるためのヒントを本に求める姿勢に、世代を超えて深い対話の時間が印象的でした。

「重いテーマだから紹介を迷った」とのことでしたが共有して頂きありがとうございます。

「ふせん」と「ノート」に刻む読書術『1冊の「ふせんノート」で人生は、はかどる』

『1冊の「ふせんノート」で人生は、はかどる』/坂下 仁

情報を落としたくない人にぴったりの実用書。

思いついたことを付箋に書き、システム手帳に貼って管理すれば、年をまたいでも剥がして翌年の手帳に引き継げるという目から鱗のアイデアが共有されました。

「昔は付箋がなかったから、和紙をこよりにして本に挟んでいたせいで本が膨らんでいたらしい」という、貴重なエピソードも飛び出し、文房具の進化に驚く一幕も。

冷蔵庫を捨てた衝撃生活!『もうレシピ本はいらない』

『もうレシピ本はいらない』/稲垣 えみ子

アフロヘアが印象的な稲垣えみこさんが、3.11をきっかけにすべての生活を変え、電化製品(冷蔵庫も炊飯器も!)を捨てた脱原発生活の記録。

鍋1個、包丁1本だけで生き、一汁一菜、干し野菜、玄米、ぬかみそだけの食事。

「毎日の献立に悩む主婦にとって、究極のミニマル生活は憧れ。実際には家族がいるからできないけれど目指したい」と、日々の家事をどう楽にするかという本音トークで大いに盛り上がりました。

特に読んでみたいと思った本(アンケート結果)

今回から、参加者の皆さまが
「紹介を聞いて特に読みたくなった本」のアンケートを導入しました。

皆さまのアンケート結果をご紹介します!

紙つなげ!彼らが本の紙を造っている
本のあれこれや秘話などを知ることができ、
よりいっそう読書の楽しみの幅が広がりました!

平安ガールフレンズ

紙つなげ、彼らが本の紙をつくっている

すべてなのですが、
あまり読んだことのないジャンルなので

「紙をつなげ!彼らが本を造っている」

「翻訳できない世界のことば」
その国では一言で表せる言葉でも、
翻訳しようとするといくつもの言葉が必要になる単語に焦点を当てた本ということで、
テーマ自体がとてもおもしろいと思いました。

そう言った言葉が各国にあることが興味深く、
またイラストのタッチも可愛くて素敵です。

早速図書館で予約して読んでみようと思います!

水中の哲学者たち
哲学に興味があり、好きな作家が取り上げられていたので。

少女マンガのブサイク女子考
ルッキズム、フェミニズムなど関心領域の本で切り口が面白いので。

神さまたちの遊ぶ庭
宮下奈都さんの文体が好きでエッセイは未読だったので。

「水中の哲学者たち」
紹介者さんが、
"日常に転がっている哲学”と紹介してくださったのが印象的でした。

「少女マンガのブサイク女子考」
マンガはほとんど読まないのですが、
紹介者さんがとても楽しそうに紹介されていたので、
この本を参考に読んでみたい!と思いました。

「もうレシピ本はいらない」
著書の稲垣えみ子さんは魅力的な人なんですね〜
憧れている紹介者さんの気持ちがとても感じられました。

参加者さまの感想

参加後のアンケートにて、
皆さまから本当に嬉しいお言葉をたくさんいただきました。

横浜読書会konkon第四回読書会の参加者さまの記念写真

とても楽しい会でした。
皆さんの好きな本を語る表情が素晴らしかったです。

本そのものに対する思いや、
本周りの小物などについてもお話を伺いたかったです。

楽しすぎて時間が足りませんー!

参加者の皆さんは、年代も職業も様々ですが、
「本が好き!」という気持ちは同じ。

女性限定だからこそ紹介できる本もあったり、
それぞれの人生のフェーズで読むからこその感想があったり、
本を真ん中に楽しく優しい読書会でした。

また参加したいです!

今回は素敵な企画を開催していただき、ありがとうございました。
この読書会は安心して自分の「好き」を自由に語れるやさしい広場です。

また機会がありましたらぜひ参加したいです!

初めての参加でしたが、
とても和やかに色々な本に触れあえたと思います。

参加するまで何を話せばいいのか緊張でしたが、
本が好きという気持ちで参加できて、
女子会なのが何よりも落ち着いて良かったです。

女性限定ならではの心地よさを存分に感じられる読書会でした。

本のトーク以外にも
可愛い布製ブックカバーの話で盛り上がったり、
ちょっとした発言ややりとりがとても楽しく印象に残っています。

午後開催ということで
ゆっくり準備して参加できたのもありがたかったです。

聞き上手、質問上手な皆様とご一緒できて
素敵な時間を過ごせました。

こういった場を設けてくださり、本当にありがとうございました!

女性限定かつ優しい方たちばかりで、
人見知りの初参加でも安心して参加できました。

とても楽しかったので、また参加してみたいです。

主催・栞のお気に入り本リスト

当日ホワイトボードに飾らせていただいた、
私のお気に入り本たちです。

今回の読書会では、主催である私(栞)は、
司会進行と皆さまのお話をじっくり伺うことに集中したかったため、
自分の本を紹介する時間はあえて設けませんでした。

その代わりに、
私のお気に入り本たちをホワイトボードの前におきました(笑)。

横浜読書会主催の栞のおすすめ本

【上段:左から】

  • 『アルジャーノンに花束を』 / ダニエル・キイス
  • 『命の部首』 / 久永 草太
  • 『ガダラの豚 (1)』 / 中島 らも
  • 『姑獲鳥(うぶめ)の夏』 / 京極 夏彦
  • 『西の魔女が死んだ』 / 梨木 香歩

【下段:左から】

  • 『夜は短し歩けよ乙女』 / 森見 登美彦
  • 『告白』 / 町田 康
  • 『大きな鳥にさらわれないよう』 / 川上 弘美
  • 『秘密の花園』 / フランシス・ホジソン・バーネット
  • 『灯台へ』 / ヴァージニア・ウルフ
  • 『ずっとお城で暮らしてる』 / シャーリイ・ジャクスン
  • 『砂の女』 / 安部 公房
  • 『十二国記 図南の翼』 / 小野 不由美

お気に入り本の中から、考察を書いてみました!ぜひこちらもお読みください。

文学考察「ずっとお城で暮らしてる」シャーリィ・ジャクスン

シャーリイ・ジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』徹底考察。メリキャットの呪術的思考や歪んだ家族関係、多くの謎を心理学的に読み解きます。

横浜読書会 次回開催

次回開催についてのお知らせ

忙しい日常の中で、
ふっと自分らしさに戻れる。

そんな時間と場所を、
これからも大切にしていきたいです。

参加してくださった皆さま、
本当にありがとうございました!

5月の読書会は、
これまで読書会で紹介された本の中から、
ある1冊をピックアップして、

初の「課題本読書会」を企画中です。

1冊の本を通した深い対話を楽しみましょう。
皆さまとお会いできるのを楽しみにしております。

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