第5回「好きな本を語ろう!」開催レポート

横浜読書会第5回読書会会場

横浜読書会konkon「好きな本を語ろう」の第5回を開催いたしました。初参加の方からリピーターの方まで、幅広い年齢層の方にお集まりいただきました。

紹介された本も、実話に基づく重厚な物語から、日常を彩る短編集、仕事に役立つ心理学、そして美しい宇宙の図解本まで、驚くほどバラエティに富んでいました。
帰り道にさっそく書店へ向かった方もいらして、読書の世界が広がっていく瞬間に立ち会えた幸せを感じています。
まずは当日の概要と、皆さまが持ち寄ってくださった素敵な本たちをご紹介します!

読書会当日の流れ

2026/4/19 (日) 14:00〜16:00
お気に入りの持参ドリンクを片手に、
ゆったりとしたスケジュールで進行しました。

  • 自己紹介
  • 本の紹介 1周目
  • 本の紹介 2周目
  • 感想シェア
  • 記念撮影
  • アンケート記入、解散

紹介された本の一覧

横浜読書会開催レポート第五回「好きな本を語ろう」

ジャンルも多岐にわたり、知的好奇心が刺激されるラインナップでした!

  • 『死にたいって誰かに話したかった』 - 南綾子
  • 『鹿男あおによし』 - 万城目学
  • 『BUTTER』 - 柚木麻子
  • 『丸の内の魔法少女メラクリーナ』 - 村田沙耶香
  • 『海の翼 エルトゥールル号の奇蹟』 - 秋月達郎
  • 『プロジェクト・ヘイル・メアリー』 - アンディ・ウィアー
  • 『月とコーヒー』 - 吉田篤弘
  • 『彼女は頭が悪いから』 - 姫野カオルコ
  • 『世界で一番素敵な宇宙の教室』 - 森山晋平
  • 『損する顔 得する顔』 - 山口真美
  • 『あいては人かワニかもしれません』 - レーナ・スコーグホル

本の紹介

【1周目】

1. 『損する顔 得する顔』 - 山口真美

  • 紹介の内容: 表情筋の使い方と内面の相関を説く心理学・脳科学の本。「顔は年とともに自分が過ごしてきた表情の味が出てくる」という一説を紹介。綺麗な人が得をすると信じ込んできたコンプレックスから、この本を通じて「自分の顔をどう作っていくか」という前向きな自己認知へ変わった経験が語られました。
  • 参加者との対話・深掘り: 「コンプレックスにどう向き合うか」について、参加者それぞれの実体験が飛び交いました。社会の中で「女性としての顔」をどう着飾るかという葛藤や、内面を磨くことが仕事や人間関係にどう好影響を与えるか、意見交換がなされました。

2. 『死にたいって誰かに話したかった』 - 南綾子

  • 紹介の内容: 仕事や人間関係でどん底にいる主人公が、否定もアドバイスもせずただ話を聞いてくれる「会」を立ち上げる物語。不器用な主人公が空回りしながらも、自分の感情を客観視することで少しずつ落ち着きを取り戻していくプロセスを紹介。「生きづらさはなくならないけれど、嘘をつかない自分でいられる場所の尊さ」が語られました。
  • 参加者との対話・深掘り: 「大人になると、弱音をさらけ出せるサードプレイスが本当にない」という共感が広がりました。依存症の回復支援の考え方とも通じる「本当のことを話すことで回復していく」という仕組みに、多くの参加者が感銘を受け、この読書会もそんな場所にしたいという想いが共有されました。

3. 『鹿男あおによし』 - 万城目学

  • 紹介の内容: 『鹿男あおによし』奈良の鹿が神の使いとして話しかけてくるなど、日常の裏側に歴史や民俗学的な非日常が潜む世界観を紹介。「日常の景色が、歴史や神話とリンクして全く違う見え方になる楽しさ」が語られました。
  • 参加者との対話・深掘り: 「自分も子供の頃に不思議な仲間の物語が好きだった」という思い出話から、荻原規子さんの『レッドデータガール』など、同じ系統のファンタジー作品のおすすめも!SFやファンタジーが持つ「日常を別の視点で捉え直す力」について盛り上がりました。

4. 『BUTTER』 - 柚木麻子

  • 紹介の内容: 実在の事件をモチーフに、「食」と「女性の欲望」を描く一冊。拘置所の女性被告に影響され、主人公がバターたっぷりの料理を食べることで人生が変化していく様子を紹介。「どんなに不安でも、自分で自分を認めるしかない」という着地の言葉が、同じ世代を生きる紹介者の心に深く刺さったと語られました。
  • 参加者との対話・深掘り: 「なぜ私たちは好きなものを食べることに罪悪感を抱くのか?」という問いから、女性が受ける社会的なプレッシャーの話題に。バター醤油ご飯などの美味しそうな描写に盛り上がりつつ、最終的に自分の欲望をどう肯定するかという深い議論になりました。

5. 『あいては人かワニかもしれません』 - レーナ・スコーグホルム

  • 紹介の内容: 人の反応を「ワニ(本能)・サル(感情)・人(論理)」という3つの脳のレイヤーで捉える対人術。相手が理不尽な時は「あ、今はワニだな」と割り切ることで、会社でのコミュニケーションが劇的に楽になった経験を紹介。「相手がワニなら待つしかない」という独自の視点に注目が集まりました。
  • 参加者との対話・深掘り: 「明日から会社で上司を見る目が変わりそう!」と、その実用性に大盛り上がり。業界を問わず共通する部分があり、「相手を尊重しつつ、自分を守るためのテクニック」として、参加者の間で明日から使える知恵の共有がなされました。

6. 『丸の内の魔法少女メラクリーナ(収録作:変容)』 - 村田沙耶香

  • 紹介の内容: 「怒り」という感情が社会から消え、歴史上のものとして扱われるようになった近未来風の短編。主人公がアルバイト先の若い世代に「怒るって何ですか?」と聞き返されるシーンを紹介。多様性が進む一方で、実はただお互いに無関心になっているだけではないかという著者の風刺を伝えました。
  • 参加者との対話・深掘り: 「現代の若い世代の切り替えの早さは、この『感情の欠如』に近いものがあるのか?」というテーマで白熱。SNSで常に客観視されることで、感情を出すことが「マナー違反」とされる現代の空気感や、AIに相談することで自分の考えが強化されるリスクなど、深い社会論へと発展しました。

【2周目】

7. 『海の翼 エルトゥールル号の奇蹟』 - 秋月達郎

  • 紹介の内容: 明治時代の和歌山沖での救出劇と、その100年後の日本人救出がつながる感動の実話。小説ならではの「当時の人々の質感や思い」が描かれている点を強調。「優しさは優しさを紡いでいく」というメッセージを、関連する映画『飛べ!ダコタ』の話も交えて熱く紹介されました。
  • 参加者との対話・深掘り: 「国と国との友情」に涙する声が上がり、自分たちの悩みを忘れさせるような大きな人間愛に包まれました。「誰かのために一生懸命になることの尊さ」を改めて感じる、爽快な読後感が共有されました。

8. 『彼女は頭が悪いから』 - 姫野カオルコ

  • 紹介の内容: 実在の大学生による事件をモチーフに、加害者側のエリート意識と、被害者側の「どうせ私なんて」という心理的の重なりを克明に描いた一冊。「人間として絶対にやってはいけない領域」「苦しいけれど読まざるを得ない」と語られました。
  • 参加者との対話・深掘り: 「なぜそんな考えになるのだろう?」と、家庭での育て方や、偏差値社会が生む情緒の欠如について、親としての視点や社会的な視点から、非常に真剣かつ重厚な対話が交わされました。

9. 『プロジェクト・ヘイル・メアリー』 - アンディ・ウィアー

  • 紹介の内容: 記憶喪失の主人公が宇宙で目覚め、科学の力で地球を救うSF冒険譚。「やけくそで最後の一投を投げる」という意味のタイトルにふさわしい、絶望的な状況からの逆転劇と、意外な「バディ」との関係性をSF初心者にも分かりやすく紹介されました。
  • 参加者との対話・深掘り: 「SFは難しいと思っていたけれど、バディものと聞いて興味が湧いた」という声が続出。論理的に謎を解く面白さや、映画版ではカットされがちな科学的補足が小説では丁寧に描かれている点など、読書意欲をそそる紹介となりました。

10. 『月とコーヒー』 - 吉田篤弘

  • 紹介の内容: 生きるために必須の「パン」ではなく、日常を彩る「コーヒー」のような短編集。「忘れられたものや、世の中の隅にいる人たちへの優しい眼差し」が詰まった一冊。夜寝る前に数編読むことで、別の穏やかな世界へ行ける魔法のような読書体験を紹介。
  • 参加者との対話・深掘り: 「自分にとっての『月とコーヒー』は何だろう?」という問いかけに、忙しい日常から離れるための「静かな時間」の必要性が再認識されました。紹介者がこの本で読書に復活できたというエピソードに、多くの参加者が勇気づけられました。

11. 『世界で一番素敵な宇宙の教室』 - 森山晋平

  • 紹介の内容: 美しい写真とビジュアルで、宇宙の壮大な歴史や仕組みをQ&A形式で解説。衛星トリトンの消滅という切ない未来や、科学者が宇宙の法則の中に美(神)を見たエピソードを紹介。「宇宙のスケールを知ることで、自分の悩みが些細なものとして救われる」という感覚をシェア。
  • 参加者との対話・深掘り: 宇宙の話をすると「自分を超えた全体とつながっている感」が持てるという点で同意が集まりました。最新のプラネタリウムの話題や、宇宙旅行の妄想など、話は尽きることなく広がり、「星空を見上げる感度が上がりそう」と、会を締めくくるにふさわしい明るい話題となりました。

特に読んでみたいと思った本

参加者さまが選んだ特に読んでみたいと思った本についてご紹介します。

・「相手は人か 話が通じない場合はワニかもしれない」

今の仕事に役に立つと思ったから。

猿脳、ワニ脳の言い方が衝撃的でした。

・BUTTER

・月とコーヒー

・損する顔得する顔

世界で一番素敵な宇宙の教室

→普段読まないジャンルなのと、写真が綺麗だったので読んでみたいと思いました

・丸の内魔法少女ミラクリーナ

・ちょうど村田沙耶香さんの本をどれか読んでみたいなと思っていたところで、短編でハードルが低そう&その中の「変容」を紹介いただいて興味を持ちました

「丸の内魔法少女ミラクリーナ」自分では絶対手に取らない本です。紹介者さんが本の中の場面を演じるみたいに伝えてくれて、これは面白そう!と、早速帰りに書店で購入しました。

・彼女は頭が悪いから

女の子が可哀想で辛くなるのは分かっているので、自分では絶対に選ばない本です。ただ紹介された方の話を聞いて、その男子と女子の心理、何が悪かったのか、問題は本当にエリート意識なのか?男女の違いに対する理解の差も関係するのでは??と色々興味が湧き、瘡蓋を剥がす気持ちになりました。

その他,星の本も、ワニの本も死にたいって話したかった本も、どの本もお話を聞くと読みたくなりました。

参加者さまのご感想

終了後の参加者さまのご感想です。「久しぶりに自分の中のコアの部分が満足できた」「明日からも頑張ろうと充電できた」など皆さんの感想を拝見して、私自身も胸がいっぱいになりました。

最近本の面白さについては知ってきたけど、読書家と自称できる程は読めていないので会場に着くまではとても緊張していたのですがとても雰囲気が良くて知見も深められたので有意義な時間を過ごさせていただきました!ありがとうございます

2回目の参加でした。自分のおすすめ本を話したい、参加者のおすすめ本を聞いて読書の世界を広げたい女性が集まり、お互いを尊重しながら対話できる貴重な2時間。本の話をすることでそれぞれの人生も垣間見え、また明日からもがんばろう、と充電できました。

久しぶりに自分の中のコアの部分が満足できた気がします。自分の意見に共感してくれる人がいる、違う見方を示してくれる、こんな場はここしかないなと思いました。本好きの人と話せるって幸せです〜

女性限定で良かったです。主催者さんの穏やかかつキビキビした仕切りで、短時間でたくさんの本とそこから広がる話ができました。

初めての参加だったのですがとても素敵な会でした!今回は自分の紹介した本をもう読んだことがある方がいらっしゃったのですが、同じ本を読んだことがある人と対面で感想が交わせる機会はなかなかないので嬉しかったです。読書会を探すと東京開催が多いのですが、地元で開催されているのも神奈川県民としてはありがたいポイントでした。

今回は年齢層が多岐に渡り、話していて楽しかったです。また、読む本をセレクトする時の視点が人によって違い、それぞれの考えを本を通して伝える場面があり興味深かったです。

主催者より

神保町ブックフェスティバルの戦利品|横浜読書会konkon

今回は、会場のホワイトボードには、主宰が「神保町ブックフェスティバル」で出会った本たちを飾らせていただきました。
上方落語の本や、思いがけずサインを頂けた神保町さんぽ、エッフェル塔物語など。「神保町、行ったことあります!」「あの古本市の雰囲気、ワクワクしますよね」と、開始前から本好き同士の会話が弾むきっかけに。とても充実した素敵な日曜日となりました。

「久しぶりに自分の中のコアの部分が満足できた」「明日からも頑張ろうと充電できた」「これは面白そう!と、早速帰りに書店で購入しました」などなど…そんな嬉しいお言葉をたくさんいただき、私自身も胸がいっぱいです。

この場所が、皆さまにとっての心地よい「サードプレイス」であり続けられるよう、これからも穏やかに、楽しく開催していきたいと思います。またいつでも、遊びに来てくださいね。

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